
Adobeソフトのカラーピッカー
Adobe社製ソフトウェアのカラーピッカーに関するメモ
色彩学でいう「色」とは、
人間の目に入ってくる「光」の感覚なので、
色を立体的に表現する「表色系」のカラーモデルには
色の三属性(HSVやHSB)や光の三属性(RGBやL*a*bなど)で表す(加法混色)ものしかありません。
光を吸収(減法混色)するCMYKには色立体の概念がないんです。
Adobe Systems(以下「Adobe」)のソフトでも、
Adobe独自の色空間「AbobeRGB」を採用しているので、カラーピッカーにCMYKのカラーモデルはありません。
Illustratorではピッカーの見本(RGB)から色を選んで【OK】してもファイル自体がプリント(CMYK)モードであればCMYK値に自動変換された色が指定されますが、InDesignでは自動変換してくれません。
InDesignのカラーピッカーでCMYKの色を選ぶ場合
InDesignでは、
RGBかL*a*bの数値のところにあるラジオボタン選び、
カラーモデルを切り替えて、まず適度な色を選びます。
(通常はRのところを選択したまま)
そして、CMYKの数値のところにカーソルを合わせると・・・
上のボタンが変化して、CMYK値のスウォッチが登録できるようになります。
スウォッチに登録しない場合は、
そのままCMYKの数値項目にカーソル合わせた状態で【OK】ボタンをクリックすれば、CMYK値で色が設定されます。
また、CMYKの数値(%)はキリの良いもの(5や10の倍数)に微調整したほうが良いと思います。
ちなみに、他のAdobeソフトも同様で、
Illustratorでは、HSB・RGB
Photoshopでは、HSB・RGB・L*a*b
のカラーモデルに切り替えることができます。
ただし、RGBとCMYKの理論値は微妙に一致しないこともあります。
(例)
RGBでの黒 (255:255:255)→ CMYK値(85:80:75:80)
CMYKでの黒(0:0:0:100)→ RGB値(19:15:12)
これは、CMYK値とRGB値が互いを完璧に表現できないためです。
※CMYK値ではすべてのRGB色を表現できません。
※RGB値でも自然界すべての色は表現できません。
個人的にカラーピッカーでの配色は少々面倒な気がするので、
下記の配色操作のほうがラクだと思います。
カラーピッカーよりカラーパネルやスウォッチを
私たちの仕事では、数色、同じ色をいろんな文字や図形に配色していくことが殆どです。
InDesign、Illustratorでレイアウトする際の色選びはカラーピッカーではなく、
カラーパネルのCMYK数値やスペクトル見本で選び、スウォッチに登録して扱う。
もしくは、初めからスウォッチパネルで新規スウォッチをCMYK数値で作成する
配色操作のほうがオススメです。
※注意
この記事はCS4のものです。
現在、最新バージョンでは、異なる場合があるかもしれませんので、予めご了承ください。
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